外壁塗装コラム

2019-09-21 10:43:00
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自宅を眺めた時に気になるのが、ひび割れ(クラック)です。

一度発見すると、また増えているのでは?雨漏りするのでは?などとても気になるものです。
外壁のひび割れ(クラック)は家屋全体に悪影響を及ぼす緊急性の高いものもあります。今回は、ひび割れ(クラック)について詳しく種類から補修方法、建物への影響などについてお話ししていきます。

ひび割れ(クラック)の種類と問題

まずは外壁のひび割れ(クラック)の種類とその問題をお話ししていきます

ヘアークラック

幅0.3mm以下の、髪の毛くらいの細いクラック。
表面上の問題が多く、補修も塗装のみで簡単です。

乾燥クラック

塗装から時間が経過し、塗膜の水分がなくなり、ひび割れを起こしています。
クラック幅は細いので、外壁の汚れなどがあると発見できない位の小さなひび割れです。

縁切れクラック

外壁塗装の際、作業を一時ストップし再塗装をした場合、以前と今の継ぎ目に時間差が生じるために起こるひび割れです。

上記に関しては、軽度の補修で済む場合が多いので、まずは業者に無料診断してもらうことをおすすめします。

構造クラック(貫通クラック)

問題なのは、これらとは別の構造クラック貫通クラック)です。
構造クラック(貫通クラック)は幅0.3mm以上の深さ5mm程度のクラックで、基礎補修が必要です。

外壁クラックにおける問題点は、一般的には表面的部分である塗膜に問題がある場合が多いのですが、構造クラック(貫通クラック)の場合は、様々な原因が考えられます。例えば建築施工時の欠陥や設計時のミス、外部的な要因としては地震などの災害、乾燥や劣化が考えられます。構造クラック(貫通クラック)が進んでしまうと建物にどんな影響が出てくるのか、次に説明していきます。

構造クラック(貫通クラック)の問題

サイディングという外壁に貼る板状の材質やモルタル外壁の場合は十分な厚みがないため、すぐにクラックを起こし、雨漏りの可能性が高いです。
また、鉄筋コンクリート造の建物の場合、クラックが生じてしまうと内部にある鉄筋へ影響が出てきます。

雨水等が鉄筋に触れることによりサビが発生するので、鉄筋の役目を果たさなくなり、コンクリートの圧縮の力しか発揮させる事が出来なくなってしまうのです。

鉄筋コンクリート造の建物が古くなると構造が悪化してしまうのは、ひび割れからくる雨水の浸透によるものなのです。
建物に負荷がかかり、支えきれなくなってくるのです。

誘発目地の重要性

誘発目地を作る際に重要なのは、断面欠損率です。外壁に対する断面欠損率は、壁の厚みに対して縁を切る目地の量の割合で、半分程度にするのが理想です。
ただ切れ目を入れればいいのではなく、適切に断面欠損率を確保しなければ、誘発目地に力を逃がす事が出来ず、違う部分にまたクラックを作ってしまうことになるので、注意が必要です。

誘発目地を鉄筋コンクリート外壁やモルタル外壁に入れるときは、クラック補修の方法と似ていますが、誘発目地は、3m程度の間隔で外壁に作ります。

縦横3m程度の間隔で、カッターを使いUカットで目地を作り、その目地をハケやブロア等で清掃します。
プライマー(下地塗装)はコーキングの種類に合わせ、まんべんなく塗布します。目地の中にコーキングを充填していきますが、その際は凹部の3面に面するように充填する3面接着が適しています。

鉄筋コンクリートのクラックを補修する

エポキシ樹脂を使用して補修していきます。
エポキシ樹脂の特徴は接着力が強いだけでなく、様々な化学物質に対して耐性が高く、長期間の耐久性があるので、バランスのとれた防水補修が可能です。
しかしエポキシ樹脂は、サイディングやモルタル等の薄い外壁には向いていません。

手順としては既存のクラック部分を綺麗にUカットし、切り粉を刷毛等で綺麗に取り除きます。
そのあとエポキシ樹脂を充填し、コーキングガンを用いながらエポキシ樹脂を平らにします。そのとき通常の外壁の高さより少し低く仕上げます。
そして接着剤を塗布し、防水モルタルを塗った後、高さを均一にします。
次に補修したクラック部分を、以前の外壁の色に合わせて塗装しますが、その部分だけを補修すると目立ちますので、できれば全体の外壁塗装をし直すことをおススメします。

まとめ

外壁のひび割れとその危険性、補修方法を詳しくお話ししました。
具体的にイメージが湧いたら、今住んでいる建物は大丈夫か、今一度確認してみましょう。心配でしたら、地元の信頼できる業者に一度見に来てもらい、その時に一緒に目視で確認しながら説明を受けることが大切です。