塗料は、外壁塗装をするうえで職人の腕と同様に重要な役割を果たします。
どんな塗料を選択すればいいのか?実際の噂と現実はどうなのか?おススメできる塗料の選び方をご案内します。
おススメの塗料は?
日本で最も使用頻度の高い物は、シリコン塗料です。
なぜ、シリコン塗料なのでしょうか?
なぜなら、製品の仕様が豊富であること、品質と価格が日本人の平均を選ぶという嗜好と合致している点からにありました。
これまで、パーフェクトシリーズというものが存在していなかったため、シリコンが主流でしたが、この度誕生した「パーフェクトシリーズ」は、シリコンにとって代わる存在として位置付けされます。
これを最後の塗装としたいと考える人、マメに塗装をしていつもきれいにしていたいと考える人とでは、選ぶ基準や塗料も本来は違ってくるはずなのですが、一般的だという理由から選ばれているのです。
本来ならば、自分の人生設計や住宅状況によって変わってくるはずです。
どんな塗料があるのか実際に見ていきます。
外壁塗装で使用される塗料
外壁塗装では、乾燥後の塗膜部分に対応するものに、合成樹脂、添加剤、顔料があります。また、塗装後に乾燥などによって蒸発してなくなるものとして溶剤類があります。
合成樹脂には「アクリル」、「ウレタン」、「シリコン」、「パーフェクトシリーズ」、「フッ素」などがあり、耐久性に大きく関わります。
添加剤は、塗膜に機能を付ける役目で「1液型」、「2液型」、「硬質」,「弾性」、「艶あり」、「艶無し」、顔料は塗膜に色をつけるもので、「エナメル」、「クリアー」など、溶剤類としては、「水性」や「油性」などがあり塗料を液体化させるのに用います。
グレードの差
各々の塗料にはグレードや価格による差があります。
アクリル塗料<ウレタン塗料<シリコン塗料<パーフェクトシリーズ<フッ素塗料の順で、ウレタン塗料、シリコン塗料は、価格的に求めやすいものになりますし、品質を重視した場合はフッ素塗料になりますが、パーフェクトシリーズは、その優れた機能からグレード的にも対等であると考えられます。
DIYを思い浮かべていただければわかるように色々なメーカーのものがホームセンターなどで売られているはずですが、これはアクリル塗料になります。個人がよく使用するタイプの塗料になりプロ職人は用いていません。
使用方法の違い
1つの液のみ用いる「1液型」は価格が比較的安く作業効率も高いのですが、耐久性に欠けますし、塗る場所が限られてしまいます。余った場合、翌日以降に持ち越せます。
硬化剤と取材を合わせて用いる「2液型」は、耐久性が高く様々な場所に塗れて便利ですが、比較的高くつきます。また混ぜなければ保管しやすいのですが、混ぜたらすぐ使う必要があります。
伸びの差
塗料の伸びは弾性によって差がでてきます。
弾性の弱いモノから、硬質塗料<微弾性塗料<弾性塗料の順になります。
光沢について
他には光沢の違いや色の違いがあります。
光沢度は、5段階に分けられ、艶あり>7分艶>5分艶>3分艶>艶消しなどがあります。
艶消しにした場合、かなり落ち着いた雰囲気になります。ですが、艶消しのための添加剤は不純物でもあるため塗料の基本的性能を落とす可能性もあります。そのように考えた場合は、艶ありを選択するのが無難になります。
色、特殊なモノ
着色効果のある顔料を入れると有色不透明になる「エナメル塗料」
入れない場合は無色透明になる「クリヤー(ワニス/ニス)塗料」となります。
顔料の働きは、着色効果の他に防錆力や遮熱性、たれ防止、粘り具合などに効果的なものもあります。
顔料を入れたエナメル塗料には、元の外壁の色を隠すことができますし、現在の外壁のデザイン性をどうするかで選択する場合が多いようです。
水性塗料、油性塗料
塗膜主要素を水で溶かすものを「水性塗料」、「油性塗料」はシンナーで塗膜主要素を溶かしているものになります。シンナーはご存じのように臭いがきつく保管もしにくい事が特徴です。
ですが、油性塗料のほうが水性塗料よりも長持ちはするようです。
最近は、高機能・高価格な塗料としてラジカル制御型や光触媒などが出てきました。
塗料選択の判断基準
私たちは、このようにある程度の知識を持ったとしてもすぐ忘れてしまったり、いざというときは、なかなか判断が難しいのが現実です。
では、どうしたらいいでしょうか?
塗料を選ぶ場合は次の順に選択することをおススメします。
1・自分は特殊な機能を必要とするか?
2・現在の外壁の色を使用するか?
3・艶はどうするか?
4・耐久年数と予算の希望は?
上記で選択していくのが望ましいのですが、予算の関係他で再考する場合もでてくるかもしれません。その場合は、自分の優先度をどこに置くかが重要になってきます。
また塗料を選択する場合は、素人では数多くの中から選ぶのは訳がわからず途方に暮れることにもなるので、専門家に相談するか、塗装業者に聞きながら選ぶのが無難です。
まとめ
塗料をどのように選ぶかは、建物の耐久性だけでなく金額的面でも大きな差が出てきます。
くれぐれも、業者に丸投げしないよう注意してください。あとから耐久年数の差、費用の差に愕然としないよう、信頼できる外壁塗装業者選びと賢い塗料選びをされるようにしてくださいね。