信頼できる塗装業者がおおよそ決まったら、次は実際に問い合わせをしてヒアリングをしてもらいます。
今回は現地調査から契約、実際の塗装工事、完了・引き渡しまで、一般的な作業手順を8つのステップに分けてご紹介いたします。
①まずは問い合わせ
まずはホームページなどを確認して、電話、もしくはホームページ内に塗装診断フォームがある場合はそこからお問合せをしてみてください。
困っている現状と塗装の色などの完成イメージの希望を具体的に聞いてもらいます。
折り返し連絡があれば、その次は現場調査です。自身の都合がいい日を業者に伝え、現場調査をする日程のすり合わせを行います。しつこい営業などはここで一方的に日程を組むことがありますので、注意が必要です。
②外壁や屋根の調査
日程が決まったら次に現在の外壁や屋根の調査に入ります。すみずみまで念入りに確認してもらい、傷んでいて補修が必要な箇所が見つかったら全てご報告してもらいましょう。
この際、自身が普段から気になっていた箇所や、不安に思っている事などを業者に伝えましょう。いい業者は親身になって聞いてくれます。
③見積書をもらう
丁寧に現場調査をしてもらった後は、この内容を踏まえた見積書を業者から貰います。
そのとき最適な提案を選ぶために、できれば何種類か提案してもらうのが良いでしょう。提案された見積書をベースに、予算や希望が沿うように業者とすり合わせていきます。
見積書は塗料、工程、工期、費用など様々な項目を加味して作成されます。もし費用をもう少し抑えられるのであればどんな塗料が可能なのかなど、まだ検討の余地が生まれるかもしれません。
ここは慎重に判断して納得がいく見積書を出してもらいましょう。合わせて作業方法や工程についても説明してもらい、作業イメージを沸かせることで後々のトラブル防止にもつながります。
④契約
相談した内容に納得がいけば、いよいよ契約に進みます。契約後、具体的な工事の日程や提示されたカラーチャートで希望のカラーや塗料の打合せをしていきます。
そして大事なのは工事に入る前の、近隣住民へのあいさつです。洗浄するときには多少水がかかったり、足場の設置などで騒音と感じる場合があります。後々トラブルとならないためにも、事前に自身も含め、現場の管理者から近隣住民へ挨拶回りを一緒にしていきましょう。
⑤足場の組み立てと高圧洗浄
実際の作業に入ります。最初の工程である足場の組立ては、作業する上でとても大切です。建物の形状や高さなどを考慮して慎重に設置していきます。また、飛散防止用のネットも近隣住民へ迷惑がかからない様に設置していきます。
塗装を行う前には必ず、塗料が付着しやすいように屋根や外壁を水洗いをします。
高圧洗浄機を使用して作業するので、近隣住宅に気をつけながら、細心の注意を払って丁寧に作業していきます。このときビニールやマスキングテープなどを使用して養生を施し、塗料が様々な箇所に飛び散らない様に施工します。この作業は、トラブル防止にもつながり、仕上がりにも左右するので細心の注意を払い、丁寧に作業します。
⑥コーキング(下地)処理と下塗り
外壁を洗浄してきれいにし、さらに剥がれ箇所を処理した後、クラック(ひび割れ)や劣化していている箇所にコーキング(下地)処理をしていきます。
できる限りクラックの奥まで隙間なく埋め込んで、面が平らになるよう、丁寧に施工を行っていきます。
次に下塗りを行っていきます。その上から塗る塗料がはれないように密着させることが目的です。使用されている外壁の素材によっては下塗り素材も替える必要があります。また下地状況により塗り重ねる場合もあります。
⑦中塗り作業と上塗り作業
下塗りが完了したら次は中塗り・上塗り作業に入ります。下塗り→中塗り→上塗りと、計3回の塗り作業を行う事で、塗装面が厚くなり長持ちさせることができます。
見た目と耐久性を長く保つために重要な工程です。最終仕上げとなる上塗りは外壁の顔となりますので、塗り残しや色むらなどがないように細心の注意を払い丁寧に作業していきます。
⑧工事完了・立ち会い
工事が完了したら養生を丁寧にとりお披露目です。
現場の責任者に各部の点検を行ってもらい、自身も立ち会って一緒に確認していきましょう。このとき仕様書と照らし合わせながら仕上がりをチェックしていきます。この段階で満足の出来ないところがあれば業者と良く話し合い、手直ししてもらうようにします。
納得のいくものであれば、足場を解体し、作業を始める前に移動したお客様のものを元の位置に戻し、周辺の片づけや掃除を行った後、現場責任者が全てのチェックを行い、お客様に報告をして引き渡し完了となります。
まとめ
外壁塗装の作業の流れを見ていきましたがいかがでしたでしょうか。
引き渡し完了後には、見積り・契約に基づいた請求書を業者からもらいます。工事代金の支払い後は、工事内容に基づいた品質保証書をもらいましょう。保証内容に基づいたアフターフォローもある業者が多いので、是非利用してみてくださいね。
外壁塗装には施工の適切なタイミングや時期があります。これを逃すと想定外の出費となる場合があり、高額のリフォームを行う場合は注意が必要です。今回は適切な外壁塗装のタイミングと時期について詳しくご紹介していきます。
外壁塗装に適した時期
外壁塗装をする時はベストな時期というのがあります。
劣化症状が出ている時
劣化のサインは、業者に診断してもらうのが一番ですが、私たちでもある程度把握することができます。
劣化のサインについて
・様子をみるもの:△
・工事が塗装を検討するもの:〇
・至急対策したほうがよいもの:◎
で表してみます。
外壁の色あせ△
塗膜の劣化が考えられます。
チョーキング◎
紫外線や直射日光、風雨による劣化で、外壁を触ったとき、手に白っぽい粉が付くようになるのでわかります。塗料の耐久性がなくなっています。そのままにしておくと白アリも発生しやすくなるため、高額なリフォームが必要になる可能性があります。
塗膜の膨れや剥離◎
外壁の塗膜が剥がれていたり膨れている状態は、外壁の内部に雨水などが侵入してヒビ割れの原因になります。そのまま放置しておくと雨水も入り込んできて、カビができるだけでなく、住宅の強度にも影響を及ぼします。見積もりだけでも依頼しておいたほうがいいでしょう。
カビ・コケ・藻の繁殖〇
これらが繁殖するようになると塗装の劣化が進行します。自ら定期洗浄するか業者に依頼してきれいにしてもらうのがいいでしょう。
シーリング材(外壁間に注入されたゴムのようなもの)〇
シーリングがダメになると、そこから雨水も入るだけでなく、シロアリを呼び寄せることにもなります。リフォームが早まることになりやすいです。
ヒビ割れ(クラック) ◎
もし、0,3mm以上のクラックがあった場合は、早急な対策が必要になります。
そのまま放置しておくと雨水も入り込んできて、カビができるだけでなく住宅の強度にも影響を及ぼします。業者に見積もりを依頼してみましょう。
外壁塗装に適したタイミング
1. 築10年になったら
よく築10年が塗装の目安と言われますが、これには理由があります。
日本の住宅の全体の約8割は、窯業系サイディングボードという主成分がセメントの材料を用いて外壁塗装されています。この塗料の防水性は5~7年しかなく他の外壁材であったとしてもやはり防水効果は同様の年数しかないため、「築10年が塗装の目安」と言われるのです。
美観を保つため
風雨や紫外線により外壁は、色褪せたり劣化したり塗膜が汚れたりしますので、外壁塗装をすることで建物を新築時のように蘇らせることができます。
建物の保護
外壁塗装をすることで、風雨や紫外線から守ることができるのは塗料による塗膜のおかげです。建物の耐久性が高まるので、定期的なメンテナンスが求められます。
2. 劣化症状が出ているとき
先に述べた劣化の症状が出ているのに気がついたタイミングで行うのがおススメです。
3. 自分のライフステージに合わせて
結婚、出産、親との同居、住宅購入、引っ越し・・・などなど、ご自身の生活の変化に合わせて外壁塗装を行うと、気分的にもスッキリ気持ちよく次のステージに上がれます。
4. 一般的に外壁塗装に適した季節
春や秋に一般的に多い外壁塗装ですが、それは、外壁塗装をするのにも合致した時期でもあります。なぜなら、塗料を塗るのには気温が5度以下、湿度85%以上だと適さない、とされているからです。また、塗るたびに乾燥させるという作業が必要になるため塗料を重ねていきやすいかどうかはとても重要になるからです。さらには、乾燥させずに重ね塗りをすることは、剥がれの原因にもなるのです。
季節の状態
春:湿度が低いので外壁塗装工事には適しています。
梅雨:雨が降っていなくて適切な湿度なら問題はないのですが、降り始めると工事が長引くことになりやすいです。
夏:塗料の乾きが早く、伸びも良いのですが、仕事をこなす方は暑すぎる、また養生をするので窓を開けられないなど、依頼者側も大変です。
秋:台風の影響がなければ、施工はしやすい時期です。
冬:空気が乾燥しているので塗料の定着がよく、養生のために窓を締めていても問題がないのですが、日照時間が短いので作業時間が短縮されるだけでなく、雪などで工期が伸びる可能性も出てきます。
外壁塗装とリフォームは同時期にするとお得
外壁塗装をする場合の足場代は結構高く、15~20万円するのが一般的です。屋根塗装や室内リフォームに関しても外壁塗装が絡んでくることが多々あるので、外壁塗装の際に他の場所の修理や塗装の予定があるなら、一度の足場代で済ませる方がお得になります。
悪徳業者は天気を考えない
雨天の時期でも、実際に雨が降っていない天候であれば、天気さえ気をつけていれば塗装は行えます。ただ、雨天なのに数をこなして利益を上げようとする悪徳業者は、雨が降っている状態でもお構いなしで気にせず作業を進行しますから注意しなければなりません。ヒビや剥がれが引き起こされる原因になります。
まとめ
劣化状況や築年数による外壁塗装の時期やタイミングはその家それぞれです。
気になったときは、親身になってくれる良い業者に相談して診断を仰いでもらい、適切なタイミングで気持ちよくリフォームしましょう。
自分の家のことは自分で決める、それが基本です。なぜなら「割高だったけれどアフターフォローや出来栄えが素晴らしかったから満足」という人、一方で「安かったけれど仕事が丁寧じゃなかったからどうも…」など、人によって考え方や評価は様々だからです。今回は外壁塗装業者の選び方を紹介していきます。
外壁塗装の業者を選ぶ基準
ではどんなことを基準に選べば良いのでしょうか?
- 価格が明朗であり透明性があること。
- 説明がしっかりしていて丁寧。
- 価格の安さ。
- 実績と事例の良さ。
- 気軽に相談できる雰囲気。
- 施工技術の高さ、接客対応の良さ。
- アフターメンテナンスの良さ。
上記は、一般的なご家庭が何を基準に考えて選んでいるかというのを回答が多かった順で載せています。
外壁工事ができる業者は?
外壁塗装はどんな業者が対応しているかというと
- 塗装専門店
- 大手リフォームメーカー
- ハウスメーカー
になりますが、その他、ホームセンターや家電量販店他でも外壁塗装を行っています。
上記3業者を比較してみます。
1.塗装専門店
中間マージンが発生せず、適正価格です。地域密着型の塗装店であれば、何かの時に声も掛けやすく、品質も安心できるでしょう。地元であれば、すぐ駆けつけてくれるでしょうし、費用を比較しても高すぎず安すぎず、地域に密着して良心的な塗装をしてくれる可能性が高いです。
2.大手リフォームメーカー
もし内装もリフォームしたい場合は、一度に済むのでスムーズです。もし外壁塗装を下請けに依頼するのであれば、仲介手数料が発生するので、その分は割高になります。
大手リフォームメーカーは、最初から塗装業をしていたわけではないパターンも多いということです。塗装専門に長く仕事を請け負っていて、リフォームも手を伸ばしてやりたいというなら別なのですが、最初から長く塗装専門の業者を選択するのが確実です。
3.ハウスメーカー
住宅を購入したハウスメーカーに依頼するパターンもあります。保証やアフターフォローも充実したものになるでしょう。ですが注意点があります。ハウスメーカーは、下請けに塗装を依頼するので中間手数料が発生するので価格は割高になります。また、下請けは安い金額で請けることになるためにそこで利益を出さなくてはならず、手抜き工事や雑な仕事内容になる可能性もあります。
外壁塗装業者を選ぶ時のポイントは?
1.良い業者もいれば、悪徳業者もいる!
ここで注意したいのは、相場よりも高い価格で提案してくる業者です。
外壁塗装と屋根に関しては最も手抜きしやすく、価格も不透明とされている業界です。
さらに価格も独自価格なので、いくつかの業者の見積もりをとって価格の比較をしたとしても同じ価格はあり得ないのです。ですから、相場を調べて相場に近い業者にするべきです。
特典などと言って「数十万円以上値引きします!」という業者もいますが、悪徳業者は契約を得るために使う手法なので気をつけましょう。
2.元請け業者を選ぶ!
自分が契約しようとしている業者がどの位置にいるのかを知っておくことで、一番トラブルなく仕事をしてもらえますし、施工技術もきちんとしています。
「下請け」「孫請け」と呼ばれる業者に仕事を丸投げする業者もいるので、「元請け」がきちんと施工するのかを確認しましょう。「元請け」とは、契約して直接お金を払う会社が「元請け」、「元請け」がそのまま塗装する場合は、「自社施工」といいます。
3.目的に応じた専門業者を選ぶ
時々安くキャンペーンをやっていたから、という理由で通常は屋根塗装のみしかしていない業者なのに外壁塗装の工事を依頼してしまうなどのパターンがあります。塗装業者はそれぞれ得意としている分野があるので、本来の目的ではない業者に誤って依頼してしまわないよう、「外壁塗装」を専門にしている業者に依頼しましょう。技術に差がでてしまうからです。
4.自分で外壁塗装業者を探す場合の方法
よく、「口コミ」で知った、という言葉を聞きますが、自分で調べるときは下記のような方法があります。
①自分でインターネットの外壁塗装業者を探します。
その場合は見積を依頼して、その業者の現場調査後、金額の見積もりが届いてから、他社との見積内容の比較、という経路をたどるので、1~2か月はかかります。
②知人、友人、ご近所で利用した人に聞く
これは、紹介というよりも参考意見を聞くに留めます。その終わった知り合いなどの家の
出来上がりを見て自分で判断ができるでしょう。紹介という形にせず「〇〇さんのお宅がきれいになったのを見て、その業者を」くらいにしておかないと、紹介者の気を使って言いたいことが言えないなど、不便なことが多いです。
③インターネット一括見積サービス利用
複数の業者を一度に紹介してもらえるので便利で、また業者決定までは比較的スムーズでしょう。時間が取れない人には便利なサービスで相見積も比較しやすいでしょう。
まとめ
自分で業者選択の基準を明確にしておくとスムーズに決まるはずです。自分に合った業者を探してみましょう。しかし最近の悪徳業者は最初、表面上はとても対応がいいので、くれぐれも引っかからないよう気をつけましょう。
外壁塗装をする場合に、保証はどうなっているのかをしっかり考えたことはあるでしょうか?具体的な保証内容や保証期間は、価格と同様に重要なので工事を依頼する段階でしっかり確認しておく必要があります。事前に把握しておくことで思わぬトラブルを防ぐことができるでしょう。業者を選ぶ時の参考に紹介していきます。
外壁塗装の保証について知っておきましょう
外壁塗装を業者に依頼する場合、どのような保証があるのかを確認しましょう。
1.自社保証によるもの
業者自身が保証する内容です。内容は業者によって異なり、本当に親身になって定期的に様子を見てくれる地域の業者もいますが、一方では、注文を取りたいだけの理由から中身のない自社保証を掲げPRしてくる業者もいます。「どの部分を」「どんな状態を」保証してくれるのか、確認することが必要です。
塗装業者が保証し、1~10年の保証期間を設けています。外壁の膨れ、塗膜がはがれてしまった場合に保証します。
2.第三者機関によるもの
団体や組合の保証制度というものがあり、それに依頼先の外壁塗装業社が加盟している場合、その保証制度を利用することができます。外壁塗装業社が倒産した場合は?と不安になるはずですが、保証を受けることができます。
塗装業者が加盟している団体や組合が保証し、その保証期間は1~5年あります。サイディングの剥がれ、膨れについて保証します。
3.塗料メーカーによるもの
塗料メーカーによる保証ですが、こちらは、戸建て住宅においては塗料メーカー側が施工過程や施工品質まで管理することが困難なため、ほとんどがマンションのような大規模な建物に適用されます。
塗料を作っているメーカーが保証するもので、保証期間は1~3年です。塗膜のもちの確認、点検作業を複数回行うなどの保証です。メーカー保証はない場合が多いので期待はしないことです。
保証対象の条件について
- 申告が保証期間ないであること
- 保証対象になっている部分の申告であること
- 問題の状況が保証対象内であること
- 問題の状況が塗装業者にあること
保証対象から外れるもの
保証対象から外れてしまう例を確認しておきましょう。
- 天災、火災、豪雨、台風などを含めた自然現象が原因のもの
- 暴動、戦争、火災、爆発など不慮の事態が原因のもの
- 依頼者側の原因によるもの
- 対象部位以外の損傷
- 依頼主の指示があって施した内容の原因
- 工事請負業者と無関係なもの(増築関係、虫、ネズミなど)
- 建築物の構造上の欠陥が原因のもの
倒産後でも保証は可能なのでしょうか?
基本的に倒産した業者からの保証は、受けることができません。
ですが、依頼した塗装業者が下記のように、第三者保証に加入していた場合は保証されます。
1.「ペインテナンス」日本塗装工業会「日塗装」
全国的な団体で、外壁塗装を任された業者が、この団体に加盟していた場合は、品質保証書が発行されます。約2,300社からなる団体で、よく「日塗装」という言葉を用いられ、一般社団法人日本塗装工業会の「ペインテナンス」は、国土交通大臣登録しています。
依頼した塗装業者が仮に倒産した場合であっても、最長5年間のアフターケアが受けられます。厳正な会員チエックが一般社団法人日本塗装工業会により行われ、塗装品質を保証された業者だけが入ることを許されるので、塗装品質においては非常に高レベルと言えます。
2.「長期性能保証」建築産業専門団体連合会(健専連)
「長期性能保証制度」は、建築産業専門団体連合会による内容です。建築産業専門団体連合会は、外壁の仕上げ、防水工事、内装工事など専門工事関係の38団体から構成される国土交通省土地・建設産業局所管における公益法人であり一般社団法人でもあります。所属事業者は約60,000社以上あり、大規模です。
「業者のミスが原因での施工後の問題発生を保証、費用補填する」という内容で、業者が加入する保証ですから、意味合いが違ってきます。よって業者の施工に問題がなければ、この保証は使えないのですが、逆をいうとそれだけ品質を保ったものを提供されることでしょう。また、施工業者が倒産した場合でも施工から10年間は保証を受けることができます。その際は金額の一部を客側が支払う必要が出てきます。
3.「長期性能保証」全国マスチック事業協同組合連合会
「長期性能保証」は巨大で知られるマスチック事業協同組合連合会によるものです。7地域事業協同組合で組織化されています。
JIS規格の条件をクリアした塗料を使用していて保証期間に剥がれない、ということを謳っています。保証期間は特別に定められていなく、塗料の質関係で決定します。保証される期間中の塗装問題については、組合や連合会が保証を約束するものになります。
まとめ
外壁塗装工事は安価ではできない工事ですし、わからないことは、そのままにせず、その場で業者に確認すべきです。施工後の保証内容や保証期間については充分理解して納得したうえで外壁塗装業者に工事依頼をするようにしましょう。
ほとんどの業者が万全の準備をし、慎重に外壁塗装工事を行っているかと思いますが、それでもトラブルが起こってしまうことがあります。起こってしまったトラブルに対しては、すばやく適切に、丁寧に対応することが大切です。今回の記事では、外壁塗装工事でよく見受けられるトラブルと対処法をご紹介します。
外壁塗装工事中の騒音に対する苦情
工事中はどうしても騒音が発生してしまいます。近隣住民に「うるさい」と感じさせてしまうのは、事前の十分な説明と告知が足りないのが原因です。工事前はお客様も交えて、近隣住民へ「挨拶回り」をすることがとても重要です。作業中も現場付近を通る方への挨拶や細かいところにも気を配っているかどうかで、業者の質の高さを伺い知ることができます。
あらかじめ工事内容をお知らせし理解してもらうことで、騒音に対する苦情は減らすことができます。
人や部屋に水がかかった、塗料がついてしまった
外壁塗装をする前に「高圧洗浄」という工程があります。高圧洗浄は、勢いよく水を噴射して外壁についた汚れを取り除きます。この作業中に機械の操作を誤り、不意に人に水がかかってしまったり、噴射した水が壁に当たって想定外の角度で跳ね返り、部屋の中に水が入ってきてしまうことがあります。
作業前にはネットや養生シートを丁寧に設置し、マスキングをして塗料の飛散を防ぐ対策を施します。さらに周囲に気を配りながら作業しますが、100%建物や人にかからないということは言えません。万が一そのようなトラブルが発生した場合は、誠実にお詫びし、保険等で対応できることも説明します。
塗料の臭いが気になる
外壁塗装の塗料は、独特なツンとした臭いで気になるという方がほとんどかと思います。中には体調を崩したり、頭痛がしてしまう方もいらっしゃるので注意が必要です。
残念ながら無臭の塗料はないのですが、臭いの少ない種類の塗料を使用することで多少は回避することができます。ただし施工するまで臭いはわからないため、気になる方は事前に塗料の臭いを確認できるか業者に聞いてみましょう。また、塗装する時間帯を、家を空けている時間帯に調整する等も可能です。臭いに敏感な方や不安がある方は業者に事前に相談すると丁寧に対応してくれるでしょう。
外壁塗装中に空き巣に入られた
外壁塗装工事の現場は建物全体に足場がかかり、塗料の飛散を防ぐネットが覆われていて外から内部の様子が見えにくくなります。これが空き巣にとって窃盗するのにとても良い環境になってしまい、リフォーム中の窃盗被害が多いと言われています。
業者は工事中に外部から不審者が入らないよう常に注意しながら作業する必要があります。
よく目にする緑のネットではなく、透過性の高いネットを使用することで予防することも可能です。戸建て住宅に関しては2階や3階、トイレの窓なども含め、戸締りをしっかりしましょう。
完成した外壁の色味のイメージが違う
塗料の色見本やサンプル写真を見て、自分の好みの色だけで判断してしまうとこのようなトラブルが起きやすいです。サンプル写真の家と自身の家の規模やテイストは違うこともありますし、全体の調和が取れているかも納得いく仕上がりのポイントです。業者に同じ塗料を使った施工事例を見せてもらい、完成イメージを膨らませましょう。
また室内と太陽光では色味は違って見えるので、色見本はなるべく大きなサイズで、できれば太陽光の下で確認するとより完成イメージに近づけるでしょう。
外壁塗装に塗り残しがあった
前回の記事でもご紹介したように、外壁塗装の塗り回数を3回から2回へ減らす手抜き工事をする悪徳業者が存在します。工事完了後は見た目にも問題ないので分かりませんが、1年ほど経つとだんだんムラが出たり、劣化が生じてきます。連日の悪天候で作業が中断して、どこまで作業したか分からなくなってしまうとこのような塗り残しが発生してしまう場合があります。これらを防ぐためには業者の施工の様子を見守るだけでは回避できないので、業者から工事報告書をこまめに提出してもらい、進捗を確認するようにしましょう。
保証書がもらえなかった
当然ですが実際手元に保証書がなければ何か問題が起きたときに保証してもらえません。口約束のみで保証書を発行せず、何かトラブルが起きても全て「保証対象外」にしてしまう悪徳業者もいます。保証書がなくて泣き寝入りということは絶対に避けたいですよね。
施工が完了したら必ず、業者から保証内容を事前に説明してもらい、その内容に納得した上で保証書を発行してもらいましょう。塗料のメーカー保証や業者独自の保証もあるところもあるので確認しましょう。
まとめ
外壁塗装工事におけるトラブル事例と回避策をお話ししましたがいかがでしたでしょうか?トラブルもなく円満に工事を進めていくためには、業者の配慮とお客様の意識、双方のコミュニケーションが大切です。そのためには良きパートナーとして良い業者を選定することが何よりも大事なことです。